
太平洋戦争中の旧日本軍は、というか日本国民は、自分たちの経済力が貧弱で、武器も貧弱であることを深く自覚していませんでした。アメリカの経済力、軍事力をきちんと理解していれば、戦争をすることもなかったでしょう。自分の無知を自覚することこそ、愚かな過ちを予防することでもあります。
世の中のことを良く知らない
世の中のことを良く知らない人は、それだけで「自分が能力が高い」と間違った認識を持つようになってしまいます。その結果、無駄に自分の自信だけが過剰になったり、周囲に偉そうな態度を取るようになったりします。自分の能力がない現実を直視しなければ、能力を伸ばす事ができませんので、成長していかないことになります。
田舎に生活している人
田舎にばかり生活していれば、自分の仕事に集中して生活しているだけで、「自分が仕事ができる人間」と考えてしまうかもしません。田舎にばかり生活していた人は、都会のことを良く知りません。都会のことを想像でしか知らないので、都会のことをほとんど語ることができません。
田舎に生活しているだけでは、交流している人も限定されてしまいます。交流された人が限定されてしまうと、それだけ自分の世界も狭いものになっていきます。出来る限り多くの人と交流することで、自分の世界をどんどん広げていくことができるのです。
ひきこもり生活をしている人
ひきこもり生活を過ごしていれば、周囲が見えてこなくなってしまうでしょう。物事を知るためには、1つの場所に「ひきこもり」をしているのではなくて、自分の足で出来る限り多くの場所を歩いてくる必要があるのです。それができないと、「視野の狭い人間」に陥ってしまうことになります。
ひきこもり生活をしている人の損失は、友達が教えてくれる情報がないことです。世の中、友達づきあいがあると、様々なところに「おでかけ」することができて、新しい世界を見れるようになるものです。そのことが自分の知識を豊かなものにしてくれるのです。新しい出会い、友達づきあいは大切です。
客観的に自分を見れなくなる
狭いコミュニティで生活していると、ますます「客観的に自分を見れなくなる」状況が起こってきます。狭いコミュニティにいる自分だけに焦点があたるので、自分がその中で「何でも知っている」ような気持ちになってしまったり、立場が偉くなったような気持ちになったりするものです。
メディアの情報を鵜呑みにする
自分が足を運んで情報を集めていないことについて、人間はメディアが発表することを鵜呑みにする傾向があります。自分の経験が少ないことは、それだけメディアに騙されやすい状況になっているということになります。
かつて日本がアメリカと戦争をしたのも、多くの国民がアメリカの経済力を知らなかったからでした。アメリカのニューヨークの写真1枚でも見て、ニューヨークのマンハッタンがどんな状況であるかを良く知っていれば、日本人はアメリカと戦争はしなかったでしょう。
新しいことにチャレンジしない
視野が狭い人は、自分で新しいことにチャレンジしようとしません。口では「新しいことにチャレンジする」と言いながらも、結局は何も行動しようとしないのです。そのために、自分の視野が狭いことに気がつかず、年齢を重ねてますます視野が狭くなっていく傾向があります。
自分が知らないことを受け入れること
自分が世の中の全てのことに詳しいという人はいないでしょう。社会的に地位が高い場合だったり、年収が高い場合であったりしても、自分の専門外において知らないことの方が多いのです。自分が周囲の人よりも「物事を知っている」というのは、傲慢でしかないということです。
そのことは古代から知られてきたことで、ソクラテスの「無知の知」が有名で、中国の故事「夜郎自大」小国・滇(てん)国の王は、漢からの使者に対して「漢とこの国はどちらが大きいか」と尋ねたというものです。日本でも「井の中の蛙」が有名です。